ダメなプレスリリースの雛形を元に書き方を解説[業務提携編]

プレスリリースマガジン編集部

【解説シリーズ!】では、各プレスリリースの内容に合わせて、ダメなサンプルリリースをもとに注意すべきポイントを解説しています。

過去に紹介したダメなプレスリリースの雛形を元に解説している記事はこちら

今回で7回目となる【解説シリーズ!】のテーマは「業務提携」です。
プレスリリースの題材となる趣旨は以下の通りです。

システム開発を業務とする株式会社●●●●とWEBメディア事業を手掛ける○○○○株式会社が、20xx年3月1日に業務提携し、○○○○が次世代型SNS『●○○●』にて○○○○の現在地情報や各種地図検索機能とのシステム連携を行った。

タイトル

まずはタイトルです。

適切ではないタイトルの例

●●●●が業務提携し、『●○○●』が大幅にパワーアップ!

業務提携先の企業はどこ?

「業務提携」をしたのであれば、業務提携先の企業がいますよね。主題である「業務提携」のプレスリリースの場合、どこの企業がどこと業務提携したのかが分かるように、自社の社名と業務提携先の企業名を入れましょう。

業務提携によりどういったサービスがどう変わったのか

他の【解説シリーズ!】でも説明しているように、タイトルはコンパクトにするのが基本です。しかし上記のタイトルではサービス名しか書かれておらず、どういったサービスなのか分かりません。
「業務提携」した事で、どういったサービスがどう変わったのかをタイトルにも盛り込むと良いでしょう。

適切なタイトルの例

●●●● ○○○○と業務提携 次世代型SNS『●○○●』にて現在地の地図及び周辺情報の提供開始

本文

続いて本文です。

適切ではない本文の例

2次世代型SNS『●○○●』(http://www.example.jp)にて○○○○の現在地情報や各種地図検索機能とのシステム連携を行いました。次世代型ソーシャルネットワークサービス『●○○●』は、ユーザーの現在地から近くにいる共通の趣味や出身地等でつながりがある人とコミュニティが築けるソーシャルネットワークサービスです。

で、結局どっちの企業が何をしたの?

業務提携のプレスリリースであれば、2社、またはそれ以上の企業の情報が入ります。
業務提携として具体的に何を行ったかを記載していても、企業名(主語)が無くては、どちらの企業が何を行ったのかが分かりません。
また、「当社」といった言葉を用いているプレスリリースを見かける機会もありますが、これも同様でどちらの企業を指しているのか非常に分かりにくいです。読み手が誤った理解をしないよう、読んでいて混乱しないよう、内容を説明する前に企業名(主語)を入れましょう。

業務提携を行った日付は重要な情報

プレマガではこれまでも開始日や発売日などの日付は重要な情報だとお伝えしてきました。それは「業務提携」のプレスリリースでも同じです。
業務提携を締結した正式な日付を記載していただくことがベストですが、関わっているのは自社だけないので、内容や諸事情により正式な日付を入れることが出来ないこともあるでしょう。
そういった場合は、業務提携をされた「月」、または「発表日」として日付を記載しましょう。

適切な本文の書き出し例

システム開発を業務とする株式会社●●●●(本社:東京都港区 代表取締役:▲▲▲▲)とWEBメディア事業を手掛ける○○○○株式会社(東京都新宿区 代表取締役社長:△△△△)は、20xx年3月1日に業務提携し、○○○○が次世代型SNS『●○○●』(http://www.example.jp)にて○○○○の現在地情報や各種地図検索機能とのシステム連携を行いました。
次世代型ソーシャルネットワークサービス『●○○●』は、ユーザーの現在地から近くにいる共通の趣味や出身地等でつながりがある人とコミュニティが築けるソーシャルネットワークサービスです。

さらに本文の続きを見ていきましょう。
業務提携をした事でサービスがどう変わったのか、サービスの仕様や、今後の展望も書かれており、一見問題は無さそうですが何が足りないか分かりますか?

適切ではない本文の例

今回の業務提携第一弾として、『●○○●』内においてメッセージを発信した場合、現在地が表示されるだけでなく、半径1m以内にいる会員にリアルタイムでコンタクト可能となり、また各種地図検索機能により、目的の住所周辺を閲覧することができるようになりました。さらに地図検索機能により、自分だけのオリジナルの地図も作成可能です。
既存サイトに多く見られる共通の趣味、地域、出身校等のつながりだけでなく地図を通じて、新しい友人関係を構築する場の提供を目的としております。

■次世代型ソーシャルネットワークサービス『●○○●』
ユーザーの現在地から近くにいる共通の趣味や出身地等でつながりがある人とコミュニティが築けるソーシャルネットワークサービス

【主な機能】
・オリジナル地図作成
・リアルタイムでの近くにいる人検索
・日記(音楽、画像、映像添付可能)
・メッセージ送受信(音楽、画像、映像添付可能)
・検索(日記・コミュニティ・地図)
・コミュニティ
・足跡

【閲覧環境】
・CPU:Intel/PowerPC CPU 1.5GHz相当以上
・OSとブラウザ:
Windows Internet Explorer 8.0 SP2, Firefox 3.0
Mac OS X 10.4  Firefox 3.0

株式会社●●●●では、『●○○●』における地図機能の向上と共に、地図によるリアルなつながりを目的として、ご利用頂けるように運営して参ります。

(以下、会社概要とお問い合わせ先の記載へ続く)

提携先企業の説明が入っていない

業務提携した事で何が変わったのかという情報も重要ですが、どういった企業と企業が業務提携をしたのかも重要です。
誰もが知っている有名な大企業が提携先であれば、提携先企業の説明を入れる必要も無いかもしれませんが、プレスリリースを読んだ記者が提携先の企業の事を知っているかなんて誰にも分かりませんよね。企業の規模に問わず、簡潔に企業概要を入れておきましょう。

適切な追記情報の例

■株式会社●●●●について
19XX年に創業。自社サービスである次世代型SNS●○○●の企画・開発の他、各業種に対応した情報システムの企画からシステム構築にいたるまで、一貫したサービスを提供しています。
50年以上の豊富な実績から、システム・ソフトウェア開発におけるコンサルティング業務も行っており、クライアントの課題解決を得意としています。

■○○○○株式会社について
20xx年に株式会社◇◇◇◇の子会社として設立。WEBメディア事業として、専門性に富んだ10以上のニュースサイトを運営しています。
また自社ニュースサイトの運営より得たノウハウで、企業のWEBサイトおよびWEBコンテンツの企画・開発・運営も手がけています。


以上が「業務提携」に関するプレスリリースを作成する上でのポイントです。

これ以外に気をつけていただきたいポイントとしては、「自分たちの会社をメインとしている情報だから…」といって、提携先の企業の確認を取らずにプレスリリースを作成して配信しないこと!
勝手に提携先の企業ロゴやサービス画像を入れて配信を行おうとしていた企業を結構目にします。これからパートナーして一緒にビジネスを拡大していきましょうと業務提携しているのに、提携先の企業をないがしろにするようではクレームに発展してしまう恐れもあります。
両社でそれぞれプレスリリースを配信するなら、用語の統一も含め事前確認は徹底しましょうね!

その他のダメなプレスリリースの雛形を元に解説している記事はこちら

ABOUT
プレスリリースマガジン編集部 by ドリームニュース
プレスリリースマガジン編集部 by ドリームニュース
プレスリリース配信代行サービス「ドリームニュース」の運営スタッフがおくるプレスリリースマガジン。広報・マーケティング担当者向けにプレスリリース業界情報や、関連するwebマーケティング業界の最新動向や注目すべきおすすめ情報などをお伝えします。プレスリリースのノウハウがぎゅっとつまった、プレスリリースマガジンをよろしくお願いします。
記事URLをコピーしました